脱走対策

半年で家出した猫の話|脱走対策をしなかった後悔は今も消えない

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うちには、17年生きてくれた猫がいました。

でも実は、その猫を迎える前に、別の猫がいたことがあります。

その猫は、我が家に来てから半年ほどで家を出てしまい、そのまま戻ってきませんでした。

あれから何十年も経っています。 それでも今でも、ふと思い出すことがあります。

あの時、もっと上手に接していれば。
もっと脱走対策をしていれば。

そう思うと、今でも申し訳ない気持ちになります。

コミュニティ紙を見て迎えた臆病な猫

その猫は、私がまだ学生の頃に迎えた猫でした。

たしか地域のコミュニティ紙のようなものに、猫を譲りますという案内が載っていたのだと思います。 それを見て、飼い主さんと連絡を取り、駅前に引き取りに行きました。

そして我が家に来ることになったのですが、とても臆病な猫でした。

初日は、ベッドの下に入り込んでしまい、なかなか出てきませんでした。

こちらが声をかけても、近づこうとしても、じっとベッドの下でうずくまっていました。

今思えば、新しい家に来て不安でいっぱいだったのだと思います。 知らない人、知らない匂い、知らない部屋。 猫にとっては、それだけで相当なストレスだったはずです。

2か月ほどして、ようやく慣れてきた

最初はなかなか心を開いてくれませんでした。

でも、2か月ほど経つと、少しずつ家に慣れてきました。

部屋の中を歩くようになり、こちらの様子をうかがうようになり、少しずつ距離が縮まっていきました。

「ようやく慣れてきたかな」

家族もそんなふうに思っていたと思います。

ただ、その後に問題が起きました。

母のベッドの裏にウンチをしていた

ある日、粗相をしていることがわかりました。

しかも、母のベッドの裏にウンチをしていたのです。 それも一度ではなく、しばらくそこにしていたようでした。

当時の私たちは、猫のトイレ問題について十分な知識がありませんでした。

今なら、まずこう考えると思います。

  • トイレの場所が合っていないのではないか
  • 砂の種類が嫌なのではないか
  • トイレが汚れていたのではないか
  • 環境のストレスが強いのではないか
  • 体調不良があるのではないか

でも当時は、そこまで考えられませんでした。

「困ったことをする猫だ」 「どうにかしないといけない」

そんなふうに、こちら側の都合で考えてしまっていたと思います。

木材で手作りのケージを作ったのがまずかった

粗相の対策として、家族は木材で手作りのケージのようなものを作りました。

今考えると、ここが大きな失敗だったと思います。

その猫は、かなり激しく抵抗していました。

当然だったと思います。 やっと少し家に慣れてきたところで、急に閉じ込められるような形になったのです。

猫からすれば、 「この家は安心できる場所ではない」 「ここにいると閉じ込められる」

そんな印象を持ってしまったのかもしれません。

もちろん、当時の家族に悪意があったわけではありません。 粗相を何とかしようとしていたのだと思います。

でも、猫の気持ちを考えると、もっと違う対応ができたはずでした。

今ならこう対応したと思うこと

  • まず動物病院で体調不良がないか確認する
  • トイレの数を増やす
  • 猫砂の種類を変えてみる
  • 静かで落ち着ける場所にトイレを置く
  • 叱ったり閉じ込めたりしない
  • 猫が安心できる隠れ場所を用意する

粗相は、猫からの何かしらのサインだったのだと思います。

でも当時の私たちは、そのサインをうまく読み取れませんでした。

玄関ドアが開いた一瞬の隙に逃げてしまった

その猫が我が家に来てから、半年ほど経った頃のことです。

母の仕事仲間が家に来ました。

その人が、いきなり玄関ドアを開けたのです。

その一瞬の隙に、猫は外へ飛び出してしまいました。

本当に一瞬でした。

猫は人間が思っている以上に素早く、ドアが少し開いただけでも抜け出してしまいます。 特に臆病な猫や、外に出たくて様子を見ている猫は、ほんのわずかな隙を逃しません。

その時、玄関に脱走防止柵はありませんでした。 二重扉のような仕組みもありませんでした。

今思えば、完全にこちらの対策不足でした。

家族で毎日探したけれど、見つからなかった

猫が逃げたあと、家族で毎日探しました。

近所を歩き、名前を呼び、物陰を見て回りました。

でも、出てきませんでした。

臆病な猫だったので、どこかに隠れていたのかもしれません。 こちらが近づいても、怖くて出てこられなかったのかもしれません。

当時は、今のようにスマホもGPSもありませんでした。 SNSで拡散することもできません。 迷子猫の探し方について、すぐに調べることもできませんでした。

できることといえば、近所を探すことくらいでした。

結局、その猫は戻ってきませんでした。

猫を譲ってくれた飼い主さんに申し訳なかった

猫がいなくなってからしばらくして、猫を譲ってくれた元の飼い主さんから電話がありました。

「猫はどうしていますか」

そんな内容だったと思います。

母が事情を説明していました。 猫が逃げてしまい、戻ってこないことを伝えていました。

私はその時のことを、今でも覚えています。

本当に申し訳ない気持ちでした。

せっかく託してくれた猫を、半年でいなくさせてしまった。 大切に育ててきた猫だったかもしれないのに、守ってあげられなかった。

そう思うと、言葉にならない気持ちになりました。

一番申し訳ないのは、その猫に対してだった

もちろん、譲ってくれた飼い主さんにも申し訳ない気持ちはあります。

でも、一番申し訳ないのは、その猫に対してです。

慣れない家に来て、最初はベッドの下で震えるように隠れていました。 やっと少しずつ慣れてきたのに、粗相のことでうまく対応してあげられなかった。

そして、玄関から逃げてしまった。

外の世界は、家猫にとってとても危険です。 車、自転車、犬、他の猫、寒さ、暑さ、飢え、ケガ。

その猫がその後どうなったのか、今もわかりません。

でも、戻ってこなかったということは、どこかで事故にあってしまったのではないか。 交通事故で命を落としてしまったのではないか。

そんなふうに考えてしまいます。

確かめようはありません。 それでも、そう思うと今でも胸が苦しくなります。

猫の脱走は「そのうち帰ってくる」と考えない方がいい

猫が脱走した時、 「お腹がすけば帰ってくる」 「近くにいるだろう」

そう考えてしまう人もいるかもしれません。

でも、完全室内飼いの猫にとって、外は想像以上に危険な場所です。

特に臆病な猫は、外に出た瞬間にパニックになります。 飼い主が呼んでも、怖くて出てこないことがあります。

家のすぐ近くに隠れていても、動けなくなっている場合もあります。

だから、猫が脱走した時は、 「そのうち帰ってくるだろう」と待つだけでは危険 だと思います。

これから猫を飼う人は、脱走対策を本気でしてほしい

これから猫を飼う人には、玄関や窓の脱走対策を本気でしてほしいです。

猫は、家族が気をつけていても逃げることがあります。 特に来客時、宅配便、工事業者、親戚や知人の出入りなどは危険です。

家族は猫がいることをわかっていても、来客は猫の動きを予測できません。

だからこそ、人間の注意力だけに頼るのではなく、物理的な対策が必要です。

  • 玄関に脱走防止柵をつける
  • 窓や網戸にロックをつける
  • 来客時は猫を別室に移す
  • 宅配対応の前に猫の居場所を確認する
  • 首輪や迷子札をつける
  • GPSタグやスマートタグも検討する

今は、GPS首輪やスマートタグなどもあります。 もちろん万能ではありません。 電池切れもありますし、位置情報が正確でないこともあります。

それでも、何もないよりは手がかりになる可能性があります。

私があの頃にこうしたものを使えていたら、もしかしたら見つけられたかもしれない。 そう思うことがあります。

迷子猫を探す専門の探偵もいる

今は、迷子になった猫を探す専門の探偵やペット捜索サービスもあるようです。

もちろん費用はかかります。 地域や状況によって対応できるかどうかも違うと思います。

でも、猫が脱走してしまった直後は時間との勝負です。

自分たちだけで探して見つからない時は、そうした専門サービスに相談する選択肢もあると思います。

昔は猫を探すサービスなどありませんでした。

今なら、迷子チラシを作る、近所に声をかける、保健所や警察に連絡する、SNSで情報を出す、猫探偵に相談するなど、できることはたくさんあります。

猫が脱走した時にすぐやりたいこと

  • 家の周辺を静かに探す
  • 物置・車の下・室外機の裏などを確認する
  • トイレ砂や使っていた毛布を玄関付近に置く
  • 近所に写真つきで声をかける
  • 保健所・動物愛護センター・警察に連絡する
  • SNSや地域掲示板で情報提供を呼びかける
  • 必要なら猫探偵や捜索サービスに相談する

まとめ|あの猫への後悔は今も消えない

17年生きてくれた猫との暮らしの前に、半年でいなくなってしまった猫がいました。

臆病で、初日はベッドの下からなかなか出てこなかった猫。 2か月ほどして、ようやく慣れてきた猫。

でも、粗相への対応を間違え、手作りのケージで怖い思いをさせてしまったかもしれません。 そして、玄関ドアが開いた一瞬の隙に逃げてしまいました。

家族で毎日探しても、見つかりませんでした。

猫を譲ってくれた飼い主さんにも申し訳なかったです。 でも、それ以上に、その猫に申し訳ない気持ちが今もあります。

あの時、もっと知識があれば。 もっと猫の気持ちを考えていれば。 玄関に脱走防止柵をつけていれば。

そう思っても、時間は戻りません。

だからこそ、これから猫を飼う人には伝えたいです。

猫の脱走は、命に関わる事故です。

「うちの猫は大丈夫」と思わず、玄関、窓、来客時の対策をしっかりしてほしいです。

そして、もし脱走してしまったら、早めに動いてください。 家族だけで探すのが難しい時は、GPS首輪、迷子札、SNS、地域への声かけ、猫専門の探偵など、使える手段をできるだけ使ってください。

猫は自分で危険を説明できません。 だからこそ、飼い主が先回りして守ってあげる必要があります。

あの猫にしてあげられなかったことを、今猫と暮らしている人には、どうかしてあげてほしいと思います。

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