猫は買う?もらう?拾う?後悔しない迎え方を考える

猫を家族に迎える方法には、いくつかの形があります。
ペットショップで買う。 知人や里親募集、譲渡会などからもらう。 外で出会った猫を保護する。
どの迎え方にも、それぞれの事情や考え方があります。
拾った猫や保護猫との出会いには、「これは運命だったのではないか」と感じることもあります。 一方で、ロシアンブルーやシャムなど、自分の暮らしに合いそうな猫種を選んで迎えたいと考える人もいるでしょう。
ただ、どんな迎え方であっても、忘れてはいけないことがあります。
猫は、かわいいから、寂しいから、なんとなく欲しいからという気持ちだけで迎えてよい存在ではありません。
一度迎えたら、その猫の一生に責任を持つ覚悟が必要です。
このページの目次
猫の迎え方は、大きく分けて3つある
猫を迎える方法は、大きく分けると次の3つがあります。
- ペットショップで購入する
- 知人・里親募集・譲渡会などからもらう
- 外で出会った猫を保護する
どれが絶対に正しい、どれが絶対に間違いという話ではありません。
大切なのは、どこから迎えたかではなく、その猫を最後まで大切にできるかどうかです。
ペットショップから迎えた猫でも、保護猫でも、拾った猫でも、家に来たその日から大切な命です。
入り口は違っても、そこから先の責任は同じです。
拾った猫や保護猫には、運命を感じることがある
外で弱っている猫を見つけたり、里親募集で目が合った猫に強く心を動かされたりすると、「この子と出会ったのは偶然ではないのではないか」と感じることがあります。
拾った猫や保護猫との出会いには、予定していなかったからこその不思議な縁があります。
道端で鳴いていた。 家の近くに何度も現れた。 譲渡会でたまたま出会った。 写真を見た瞬間に気になってしまった。
そういう出会いは、心に強く残ります。
「この子はうちに来る運命だったのかもしれない」と思う気持ちも、よくわかります。
ただし、運命を感じたとしても、その気持ちだけで飼い始めてよいわけではありません。
外で保護した猫には、けが、病気、ノミ、ダニ、寄生虫、栄養状態の問題がある場合もあります。
また、本当に飼い主のいない猫とは限りません。
迷い猫で、どこかの家族が必死に探している可能性もあります。 地域で世話をされている猫の場合もあります。
拾った猫を飼う場合は、まず動物病院で健康状態を確認し、必要に応じて警察、保健所、動物愛護センターなどにも確認することが大切です。
かわいそうだからすぐ家に入れる、という気持ちは自然です。
しかし、猫のためにも、自分の家族のためにも、最初の確認はとても重要です。
保護猫をもらう場合は、条件や責任も理解しておく
保護猫を迎えるという選択は、行き場のない猫に新しい家を与えるという意味でも、とても意義のあることです。
成猫であれば、ある程度性格がわかっていることもあります。 人懐っこいのか、臆病なのか、静かな環境が好きなのか、先住猫と相性がよいのか。
そうした情報を聞いたうえで迎えられる場合もあります。
ただし、保護猫は「無料でもらえる猫」という意味ではありません。
ワクチン代、検査費用、避妊・去勢手術代などの一部負担が必要になることもあります。
また、譲渡条件が細かく決められていることもあります。
完全室内飼いができるか。 脱走対策ができているか。 ペット可住宅か。 家族全員が同意しているか。 高齢者だけの世帯ではないか。 単身者の場合、万が一の時に世話を引き継げる人がいるか。
こうした条件を厳しいと感じる人もいるかもしれません。
しかし、それは猫が二度とつらい思いをしないための確認でもあります。
一度捨てられたり、外で苦労した猫を、また不安定な環境に置かないためのものです。
保護猫を迎えるなら、条件に不満を持つ前に、「なぜその条件があるのか」を考えることも大切だと思います。
ペットショップで猫を買うという選択
ペットショップで猫を迎える人もいます。
ロシアンブルーやシャムなど、見た目や性格の傾向を知ったうえで、自分の暮らしに合いそうな猫を選びたいと考える人もいるでしょう。
猫種によって、おとなしい、賢い、人に懐きやすい、鳴き声が少ないなどの傾向が語られることがあります。
初心者にとっては、ある程度の情報をもとに選べるという安心感もあるかもしれません。
ただし、猫の性格は猫種だけで決まるものではありません。
同じロシアンブルーでも、静かな子もいれば活発な子もいます。 同じシャムでも、甘えん坊な子もいれば、自己主張が強い子もいます。
「この猫種なら絶対に飼いやすい」と決めつけるのは危険です。
大切なのは、猫種のイメージだけでなく、その子自身の性格、健康状態、家族との相性を見ることです。
また、ペットショップで猫を見ると、あまりのかわいさに「今日連れて帰りたい」と思ってしまうことがあります。
しかし、衝動買いはとても危険です。
猫は商品ではなく、これから10年、15年、場合によっては20年以上一緒に暮らす家族です。
生体価格だけでなく、フード代、猫砂代、ワクチン代、避妊・去勢手術、病気になった時の医療費まで考えなければなりません。
ペットショップで迎える場合も、かわいさだけで決めず、その店が動物を丁寧に扱っているか、説明が十分か、健康状態についてきちんと話してくれるかを見た方がよいと思います。
オスとメスでも、性格に違いが出ることがある
猫は、オスとメスでも性格に違いが出ることがあります。
一般的には、メスの方が比較的おとなしく、自立していて、落ち着いていると言われることがあります。
一方で、オスは甘えん坊で人懐っこい子が多いと言われることもあります。
ただし、これもあくまで傾向です。
すべてのメス猫がおとなしいわけではありません。 すべてのオス猫が甘えん坊というわけでもありません。
避妊・去勢の有無、育った環境、年齢、もともとの性格によっても大きく変わります。
「メスだから楽」「オスだから大変」と単純に考えるのではなく、目の前の猫の性格をよく見ることが大切です。
猫を捨てる人、センターに持ち込む人もいる現実
残念ながら、一度飼った猫を捨ててしまう人もいます。
引っ越し先で飼えない。 思ったより世話が大変だった。 鳴き声やにおいが気になる。 医療費がかかるようになった。 家族が高齢になって世話ができなくなった。
さまざまな理由で、猫を手放す人がいます。
中には、動物愛護センターなどに持ち込まれてしまう猫もいます。
もちろん、人にはどうしても避けられない事情が起きることもあります。
病気、介護、災害、経済的な問題など、簡単には責められないケースもあるでしょう。
しかし、「思っていたより大変だったから」「飽きたから」「引っ越すから」という理由で簡単に手放すのは、あまりにも無責任です。
猫はぬいぐるみではありません。
気に入らなくなったら手放せるものでもありません。
一度家族に迎えたら、その猫の一生に責任を持つ覚悟が必要です。
住まいの環境は必ず確認する
猫を迎える前には、住まいの環境も必ず考える必要があります。
戸建てなのか。 マンションなのか。 アパートなのか。 ワンルームなのか。 家族で暮らす家なのか。 ペット可物件なのか。 ペット禁止の集合住宅なのか。
これはとても重要です。
特に集合住宅では、ルールを破って猫を飼うとトラブルになることがあります。
「完全室内飼いだからバレないだろう」と思っていても、鳴き声、におい、足音、毛、来客時の気配などで周囲にわかることもあります。
管理会社や大家さんとの問題になることもあります。
近隣住民から苦情が出ることもあります。
最悪の場合、退去を求められる可能性もあります。
その時に困るのは、飼い主だけではありません。
行き場を失う猫自身が一番困ります。
猫を飼うなら、まずその住まいで本当に飼ってよいのかを確認すること。
これは最低限の責任だと思います。
ワンルームや狭い部屋で飼う場合の注意点
ワンルームや狭い部屋でも、猫を飼っている人はいます。
ただし、狭い部屋で飼う場合は、より工夫が必要です。
猫は上下運動を好むため、キャットタワーや棚などで高い場所を作ってあげる必要があります。
トイレの置き場所、におい、換気、留守番時間、生活音、脱走対策も考えなければなりません。
部屋が狭いと、トイレのにおいや砂の飛び散りも気になりやすくなります。
人間にとっても猫にとっても、逃げ場のない空間になってしまう可能性があります。
「部屋が狭いから絶対に無理」とまでは言いません。
しかし、狭い部屋で飼うなら、猫が快適に過ごせる環境を本当に作れるか、よく考える必要があります。
自分や家族の年齢も考える
猫を迎える時には、今の気持ちだけではなく、これから先の年齢も考える必要があります。
猫は長生きする動物です。
今では20年以上生きる猫も珍しくありません。
子猫を迎えるということは、これから10年、15年、場合によっては20年以上、その命に責任を持つということです。
自分は何歳なのか。 家族は何歳なのか。 親が高齢になった時、猫の世話を続けられるのか。 自分に何かあった時、代わりに世話をしてくれる人はいるのか。
こうしたことは、猫を迎える前に考えておくべきです。
若い時は、トイレ掃除も通院もそれほど負担に感じないかもしれません。
しかし、10年後、15年後も同じようにできるとは限りません。
猫が高齢になった時には、介護が必要になることもあります。
足腰が弱くなり、トイレの失敗が増えるかもしれません。 食事の管理が必要になるかもしれません。 病院へ通う回数が増えるかもしれません。
猫を迎えるということは、元気でかわいい時期だけを一緒に過ごすということではありません。
老いていく姿も含めて、最後まで見守るということです。
経済力も大切な判断材料
猫を飼うには、お金がかかります。
毎日のフード代、猫砂代、トイレ用品、爪とぎ、おもちゃ。
これだけでも、長い年月で考えると大きな負担になります。
さらに、ワクチン、健康診断、避妊・去勢手術、病気やけがの治療費も必要です。
高齢になれば、通院や薬、検査が増えることもあります。
場合によっては、手術や入院が必要になることもあります。
猫は大切な家族です。
具合が悪くなれば、できるだけのことをしてあげたいと思うはずです。
しかし、その時に経済的な余裕がなければ、十分な治療を受けさせてあげられないかもしれません。
これは、飼い主にとっても猫にとっても、とてもつらいことです。
猫を迎える前には、「今買えるか」ではなく、「この先ずっと支えられるか」を考える必要があります。
家族全員が納得しているか
家族で暮らしている場合、猫を迎えるかどうかは一人で決めることではありません。
家族全員の生活に関わることです。
誰がごはんをあげるのか。 誰がトイレを掃除するのか。 病院に連れて行くのは誰か。 旅行や外出の時はどうするのか。 高齢になった時の介護は誰がするのか。
最初は「みんなで世話をする」と言っていても、実際には特定の人に負担が偏ることがあります。
猫が好きな人だけが楽しい時間を過ごし、世話は別の人に押し付けるような形になると、家庭内の不満にもつながります。
猫にとっても、家族の中に反対している人がいる環境はよいとは言えません。
猫を迎える前には、家族でしっかり話し合うことが大切です。
生半可な気持ちで動物は飼えない
猫をペットショップで買う。 保護猫をもらう。 外で出会った猫を拾う。
迎え方は違っても、そこから先に必要な覚悟は同じです。
猫は、かわいいだけの存在ではありません。
病気になることもあります。 高齢になれば介護が必要になることもあります。 トイレの失敗が増えることもあります。 夜中に鳴いたり、思うように世話ができず悩むこともあります。
それでも最後まで大切にできるか。
この覚悟がないまま猫を迎えると、飼い主も猫も不幸になる可能性があります。
拾った猫や保護猫との出会いに運命を感じることもあります。
ロシアンブルーやシャムなど、自分の理想に近い猫を選んで迎えたいと思うこともあるでしょう。
オスよりメスの方が比較的おとなしくて飼いやすい、と考える人もいるかもしれません。
しかし、どんな出会い方でも、どんな猫種でも、どんな性別でも、命を迎える責任は変わりません。
まとめ:どこから迎えるかより、最後まで責任を持てるか
猫を迎える方法には、ペットショップで買う、保護猫をもらう、外で出会った猫を保護するなど、さまざまな形があります。
どの方法にも、よい面と注意すべき面があります。
ペットショップなら、自分の希望に合う猫種を選びやすいかもしれません。
保護猫なら、行き場のない猫に新しい家を与えることができます。
拾った猫なら、まさに運命の出会いのように感じることもあるでしょう。
けれど、どこから迎えたか以上に大切なのは、その猫を最後まで守れるかどうかです。
自分の年齢。 家族の年齢。 経済力。 住まいの環境。 戸建てなのか、マンションなのか、ワンルームなのか。 ペット可の住宅なのか。 家族全員が納得しているのか。
こうしたことを考えずに猫を迎えると、あとで大きな後悔につながることがあります。
一度飼った猫を捨てたり、動物愛護センターに持ち込んだりするようなことは、あってはならないと思います。
もちろん、人生にはどうしても避けられない事情が起こることもあります。
だからこそ、迎える前にできる限り考えておくことが大切です。
猫を飼うことは、本当に幸せなことです。
しかし同時に、ひとつの命を預かる重い責任でもあります。
かわいいから。 かわいそうだから。 寂しいから。 運命を感じたから。
その気持ちだけで決める前に、本当に最後まで面倒を見られるかを、家族でじっくり考えてほしいと思います。
猫を迎えるなら、生半可な気持ちではなく、その猫の一生を引き受ける覚悟を持つこと。
それが、猫と人間の両方の後悔を減らすために、一番大切なことではないでしょうか。



