猫による火災事故を防ぐ|仏壇のロウソク・ストーブ・洗濯物は本当に危険

猫は悪気なくジャンプしたり、物を倒したりします。火がある場所では、それが火災につながることがあります。
このページの目次
- 1 猫による火災事故は「まさか」で起こる
- 2 一番怖いのは、仏壇のロウソクを消し忘れて寝てしまうこと
- 3 夜中の火災は、猫も人間も逃げ遅れる危険がある
- 4 猫を飼っているなら、仏壇のロウソクはLEDにした方がいい
- 5 地震でロウソクが倒れる危険もある
- 6 冬はストーブまわりにも注意
- 7 猫が洗濯スタンドを倒して、ストーブに洗濯物がかかる危険
- 8 灯油ストーブより電気ストーブの方が安全、とは言い切れない
- 9 猫だけを残してストーブをつけっぱなしにしない
- 10 冬の猫の暖房は、エアコン中心に考える
- 11 火災を防ぐために、猫の行動範囲を見直す
- 12 住宅用火災警報器も確認しておく
- 13 猫がいる家の火災予防チェックリスト
- 14 まとめ|猫がいる家では「火を使わない工夫」が一番安全
猫による火災事故は「まさか」で起こる
猫は高いところにジャンプします。 仏壇の上、棚の上、出窓、テーブル、ストーブの近く。 人間が「そこには行かないだろう」と思っている場所にも、猫は普通に上がります。
そして猫は、物を倒すことがあります。 前足でちょんと触ることもあれば、着地の勢いで物にぶつかることもあります。
それがぬいぐるみや小物なら、落ちて終わりです。 しかし、火のついたロウソクやストーブの近くでは話が変わります。
猫が悪いわけではありません。 猫はいつも通りに動いただけです。
危ないのは、猫が動く場所に「火」や「燃えやすい物」があることです。
猫を飼っている家では、火を使う場所の考え方を変える必要があります。
「人間が気をつける」だけでは足りません。猫が触っても、倒しても、火災にならない環境にしておくことが大切です。
一番怖いのは、仏壇のロウソクを消し忘れて寝てしまうこと
猫がいる家で特に注意したいのが、仏壇のロウソクです。
仏壇にロウソクを立てて火をともすことは、昔からある習慣です。 しかし、猫がいる家ではかなり危険です。
たとえば、夜に家族が仏壇にロウソクをともしたあと、火を消し忘れて寝てしまう。 その夜中に猫が仏壇へジャンプする。 着地のときにロウソク立てにぶつかる。 火のついたロウソクが倒れる。
これだけで、火災になる可能性があります。
仏壇まわりには、燃えやすいものが多くあります。
- 線香
- ロウソク
- お供え物
- 紙のお札や経本
- 布製の敷物
- 造花や枯れた花
- 座布団
そこに火のついたロウソクが倒れれば、あっという間に燃え広がる危険があります。
夜中の火災は、猫も人間も逃げ遅れる危険がある
火災で怖いのは、炎だけではありません。 煙も非常に危険です。
夜中に火災が起きた場合、家族が寝ていて気づくのが遅れることがあります。 猫も同じです。
猫は火事になったら自分で逃げると思うかもしれません。 しかし、完全室内飼いの猫は、外へ逃げる道を知りません。 ドアも窓も自分では開けられません。
煙に巻かれたり、パニックになって家具の裏や押し入れに隠れてしまったりすれば、そのまま逃げ遅れてしまう可能性があります。
猫を守るためにも、火災を起こさないことが一番大切です。
猫がいる家で特に危険な状態
- 仏壇のロウソクをつけたまま寝る
- ロウソクをつけたまま部屋を離れる
- 仏壇まわりに紙や布を置いている
- 猫が仏壇に上がれる状態になっている
- 火を使っているのに猫だけを部屋に残す
猫を飼っているなら、仏壇のロウソクはLEDにした方がいい
猫を飼っている家では、仏壇のロウソクは本物の火ではなく、LEDロウソクに変えることをおすすめします。
最近は、仏壇用のLEDロウソクやLED線香もあります。 見た目はロウソクや線香に近く、火を使わずに使えるものです。
もちろん、昔ながらの習慣を大切にしたい気持ちは分かります。 しかし、猫がいる家で本物の火を使う場合、常に「倒れるかもしれない」「火が移るかもしれない」と考える必要があります。
特に高齢の家族がいる場合、消し忘れも起こりやすくなります。
毎日のことだからこそ、火を使わない形に変えてしまうのが一番安全です。
- LEDロウソクにする
- LED線香にする
- 本物の火を使うときは必ず人が見ている
- 火をつけたまま部屋を離れない
- 寝る前に必ず仏壇を確認する
猫のためだけでなく、地震対策としてもLED化は有効です。
猫が倒さなくても、地震でロウソクが倒れれば火災になる可能性があります。火を使わない仏壇まわりにしておくと安心です。
地震でロウソクが倒れる危険もある
仏壇のロウソクは、猫がいなくても危険があります。
たとえば、ロウソクに火をつけているときに地震が起きた場合です。 揺れでロウソク立てが倒れたり、近くの紙や布に火が移ったりする可能性があります。
日本では地震がいつ起きてもおかしくありません。
「今まで大丈夫だったから」 「短い時間だから」 「少しだけだから」
そう思って火をつけたままにしていると、思わぬ事故につながります。
猫のジャンプ、家族の消し忘れ、地震。 どれか一つでも重なれば、仏壇のロウソクは火災の原因になります。
冬はストーブまわりにも注意
冬になると、ストーブを使う家庭もあります。
灯油ストーブ、電気ストーブ、セラミックヒーター、カーボンヒーターなど、種類はいろいろあります。
この中で「電気ストーブなら火を使っていないから安全」と思っている人もいるかもしれません。 しかし、電気ストーブでも火災は起こります。
むしろ電気だから安全だと油断しやすいところが危険です。
電気ストーブは、本体の前面が非常に高温になります。 そこに布団、服、タオル、洗濯物などが接触すると、発火する危険があります。
猫が洗濯スタンドを倒して、ストーブに洗濯物がかかる危険
猫がいる家で特に注意したいのが、部屋干しの洗濯物です。
冬は室内で洗濯物を干すことがあります。 そして、ストーブの近くに置いた方が早く乾くと思ってしまうことがあります。
しかし、これはとても危険です。
猫が走り回ったり、洗濯スタンドに飛び乗ったり、ぶつかったりして、スタンドが倒れることがあります。 倒れた洗濯物がストーブにかかれば、火災につながる可能性があります。
猫に悪気はありません。 遊んでいただけ、ジャンプしただけ、通り抜けようとしただけです。
それでも、ストーブの近くに洗濯物があれば、火災の原因になってしまいます。
ストーブまわりで絶対に避けたいこと
- ストーブの近くに洗濯物を干す
- ストーブの上にタオルや服をかける
- ストーブの近くに洗濯スタンドを置く
- 布団や毛布の近くで電気ストーブを使う
- 猫だけを残してストーブをつけっぱなしにする
- 就寝中にストーブをつけっぱなしにする
灯油ストーブより電気ストーブの方が安全、とは言い切れない
灯油ストーブは、火を使うので危険に見えます。 一方で、電気ストーブは火を使っていないように見えるため、安心してしまいがちです。
しかし、火を使っていないように見えても、電気ストーブの発熱部分は高温になります。 衣類や布団、紙などが近づけば、発火する危険があります。
東京消防庁の過去の資料でも、ストーブ火災の中で電気ストーブが多くを占めていたことが紹介されています。 「電気だから安全」と考えるのではなく、燃えやすい物を近づけないことが大切です。
- 電気ストーブの前に服を置かない
- 布団の近くで使わない
- カーテンの近くに置かない
- 雑誌や段ボールを近くに置かない
- 使わないときは電源を切り、できればプラグを抜く
特に猫がいる家では、人間が置いた場所のまま物が動かないとは限りません。 猫が走ったり、飛び乗ったり、物を落としたりすることを前提に考える必要があります。
猫だけを残してストーブをつけっぱなしにしない
寒い日に、猫のために部屋を暖かくしておきたい気持ちは分かります。
しかし、猫だけを部屋に残してストーブをつけっぱなしにするのは危険です。
特に、電気ストーブや灯油ストーブのように本体が高温になる暖房器具は、猫の行動と相性がよくありません。
- 猫がストーブに近づきすぎる
- しっぽや毛が焦げる
- 洗濯物や布が落ちる
- 猫がコードに引っかかる
- 周囲の物が倒れてストーブに接触する
猫の留守番中に暖房を使うなら、エアコンの方が安全性は高いです。
エアコンなら火を使わず、床に高温部分が出ません。 もちろんエアコンにも故障や設定ミスはありますが、ストーブよりは猫が直接触れて火災になるリスクを減らせます。
冬の猫の暖房は、エアコン中心に考える
猫がいる家では、冬の暖房はエアコン中心に考えるのがおすすめです。
どうしても足元が寒い場合は、ストーブを使いたくなることもあります。 その場合でも、猫が近づけない工夫が必要です。
- ストーブガードを使う
- ストーブの周囲に物を置かない
- 洗濯物を近くに干さない
- 人が見ているときだけ使う
- 外出時・就寝時は必ず消す
「少しだけなら大丈夫」と思っても、火災はその少しの油断で起こります。
猫は人間の予定通りには動きません。 そこを前提に、暖房器具の使い方を決めることが大切です。
火災を防ぐために、猫の行動範囲を見直す
猫の火災事故を防ぐには、火を使わないことが一番です。
それに加えて、猫の行動範囲を見直すことも大切です。
- 仏壇に上がれる足場をなくす
- 仏壇の近くに棚や椅子を置かない
- ストーブの近くに洗濯スタンドを置かない
- コード類を猫が引っかけないようにする
- 倒れやすい家具や小物を固定する
- 火を使う部屋に猫だけを残さない
猫は高いところへ行くために、段差を使います。 椅子、棚、箱、ソファ、仏壇の横の台。 人間から見るとただの家具でも、猫にとってはジャンプ台になります。
仏壇に上がってほしくない場合は、叱るより先に、上がりにくい環境を作ることが大切です。
住宅用火災警報器も確認しておく
火災を起こさない対策が一番大切ですが、万が一に備えることも必要です。
住宅用火災警報器が正常に作動するか、定期的に確認しておきましょう。
電池切れや故障で鳴らない状態では、夜中の火災に気づくのが遅れてしまいます。
- 住宅用火災警報器が設置されているか
- 電池切れになっていないか
- 定期的に作動確認しているか
- 寝室や階段付近にも設置しているか
猫は火事になっても助けを呼べません。 飼い主が早く気づける仕組みを作っておくことが、猫を守ることにもつながります。
猫がいる家の火災予防チェックリスト
今日から見直したい火災対策
- 仏壇のロウソクをLEDロウソクに変える
- 線香もLED線香を検討する
- 本物の火を使うときは絶対にその場を離れない
- 寝る前に仏壇の火を確認する
- 仏壇まわりの紙・布・造花を整理する
- ストーブの近くに洗濯物を干さない
- 猫だけを残してストーブをつけっぱなしにしない
- 電気ストーブを「安全」と思い込まない
- 冬の暖房はできるだけエアコン中心にする
- 住宅用火災警報器の作動確認をする
まとめ|猫がいる家では「火を使わない工夫」が一番安全
猫による火災事故は、猫が特別に悪いことをしたから起こるわけではありません。
仏壇にジャンプする。 棚の上に乗る。 洗濯スタンドにぶつかる。 部屋の中を走る。
どれも猫にとっては普通の行動です。
しかし、その近くに火のついたロウソクや高温のストーブ、燃えやすい洗濯物があれば、火災につながる危険があります。
特に危険なのは、夜に仏壇のロウソクを消し忘れて寝てしまうことです。 猫がロウソクを倒せば、家族も猫も逃げ遅れる可能性があります。
猫を飼っているなら、仏壇のロウソクはLEDロウソクにする。 線香もLED線香を検討する。 冬の暖房はエアコン中心にする。 ストーブの近くに洗濯物を置かない。
こうした対策は、猫のためだけではありません。 家族の命と家を守るための対策でもあります。
「うちは大丈夫」と思っているときほど、危険な場所を見落としていることがあります。
猫との暮らしで後悔を減らすためにも、家の中の火の使い方を一度見直してみてください。


